【制作記】#1 Winterreich

テーマ:Winterreise(冬の旅) のはずでしたが、スペルミスによりWinterreich(冬の国)に変更。

モチーフ:ランドヴァッサー橋

今回の制作は、一言で言えば「自分との戦い(主に納期と雑念)」でした。 自分で設定した納期に間に合わせるため、徹底的にスピードを重視。「クオリティよりも完成させること」を最優先にした、いわば突貫工事の記録です。

しかし、不思議なことに、質を諦めて手を抜いた分、気が楽になり、結果的に「作る楽しさ」を再確認できる制作となりました。


■ 制作概要・コンセプト

鉄道ファンの憧れであるスイスの「ランドヴァッサー橋」をモデルに、橋の上を走る列車と雪が積もる山の自然風景に癒される「冬のスイス」の情景を再現します。 今回は平日の残業疲れを考慮し、「休日の短時間で仕上げる」ことを絶対条件としました。

戦略: 構図と全体的な雰囲気で魅せる。

言い換え AIの活用による各工程の時短、細部の妥協、その他多くの妥協により、とにかく納期に間に合わせる。)


■ ワークフローと所要時間

ひと月の休日ほぼすべてを費やして制作しました。そして制作とは無関係な「迷走」も含めて記録します。

1. 構想・資材調達 

  • 構想(隙間時間): 通勤中や入浴中に、建物、構造、最終形のイメージをざっくり決定。
  • 資材購入(1時間): ジオラマパラダイス=ダイソーへGO、Amazonやアリエクで使えそうな素材をポチる。
  • 雑念(12時間): 過去の反芻、AIとの不健全な語らい、保有株の将来性や騰落確認などに浪費。

2. 3Dモデリング・プリント

  • モデリング(12時間): AIでは作るのが難しいもの以外の、作るのが大変なモデルはすべてAIに作ってもらう。
  • プリント(10時間): 冬場の気温低下と古いレジン(2年前のもの・開封後4ヶ月)の影響で失敗多発。
    • 対策: 湯煎でレジンを温め、露光時間を増やし、リフト速度を下げることで3回目の出力で「失敗寄りの成功」をもぎ取る。

3. 塗装

  • 下処理(20分): サポート材除去がとにかく面倒(プリント時、確実に印刷が成功するよう露光時間を長くしたためガチガチにくっついた)
  • 塗装(8時間):線路以外は普通のアクリル絵の具で塗装 
  • ここで事故発生: 線路に使う銅のラッカー塗料の瓶をベランダに大量にぶちまける。皮膚への付着、掃除のため屋内と屋外の往復など、時間的・精神的損失大。
  • 方針: 「大雑把でいい」。細かく塗っても消費者の感動には直結しないと割り切り、時短重視で進めました。屋根を明るめの赤、柱や外壁部分を暗めの茶色、窓部分を白の計三色で塗り分けただけでも、スイスの伝統的な家屋っぽくなりました。もともと黒いレジンで造形したためか、屋根部分は赤の絵の具が乾くと元の黒が出てきて自然にウェザリング感が出るのがよかったです

4. 地形・ジオラマベース制作

  • 粘土成形(2.5時間): ダイソーのジオラマ粘土を使用。
  • 目止め・プラスター(20分): 「とのこ」とシーナリープラスターを使用。
    • 注意: 袋を開けるとき粉がすごく舞います、肺をやられそうでした。マスク推奨
    • 前回川の水表現にモデリンウォーターを使用したのですが、その際粘土に水?が侵食し地面が濡れた感じに変色したため、その対策として目止め(とのこ)を使ってみました。が、今回はレジンを使ったので意味があったのか分かりません。今回は変色はしませんでした。レジンの場合紫外線によってすぐ固まるため、目止めする必要なかったです。無駄なことしました。
  • 地面塗装・緑化(2.5時間): 塗装、パウダー、フォーリッジ散布までを一気に実施。雑というか、手が進むのが早かったですね。拘り<スピードです。また、緑のフォーリッジの色合いが明るすぎて、スイスの雰囲気のある厳かな山にはなりませんでした。針葉樹はもっと数が欲しかったですが、プリントが失敗したため次回からの量産を目指します。今回も、リアリティが犠牲に…ごめんね。
  • 雑念(9時間):株、他人との比較、ジオラマ制作への疑念の払拭

5. 背景&ネームプレート差し替え

  • 背景・ネームプレート設置(2時間): エプソンのプリンター(EW-456a)で出力した、AIが描いた背景画と真鍮のネームプレートを設置。プリンターから出てきた背景画写真がすごく奇麗でびっくりしました。

真鍮に文字を書いた方法ですが、レーザー彫刻機(P1)と真鍮板(0.1㎜)とマーキングペーパーを使いました。真鍮の上にのせたマーキングペーパーにレーザーを当てると熱でペーパーの黒い粒子が真鍮に焼き付く仕組みでしょう(知らない)。文字は茶色く焦げた感じになりました。金属彫刻可能なものを買えばもっときれいに彫刻できるのでしょうが、今年は節約したいのでこれで満足します。真鍮の高級感が素晴らしいです。

もともとさしていた黒い厚紙と木の板は後で差し替える予定でしたが、粘土と目止めが固まって全然取れなかったので、木の板を力づくで剝がし取り、背景画を差し込みました。もっと早くとるべきでした。仮止め用のセロハンテープをとった跡も残ってしまいました。

白の絵の具が厚紙についたままになってしまったのですが、制作者のバイアスか、舞い上がった雪のようにも見えて、これはこれで味があります。

6. 水表現・レイアウト

水表現(30分): 川底と両側面を水色に塗り、そのうえにダイソーで購入したUVレジン速乾タイプマリンブルーを流し込みます。そしてその上にジェルメディウムを塗るのですが、急いでいたためその辺に転がってた未使用っぽい筆を使ったら、白くなってしまいました。白の絵の具が付着していたのです。途中で気づきましたが、これはこれで奇麗かなと思ったのでそのまま塗りましたが、ちょっと塗りすぎました。寒すぎて川から湯気が立ち上っていると考えると、まあわかるかな…(無理)。

白いダイソーのレジンはアクセサリー用なので、ファンタジーな、非現実な色合いに仕上がります。とてもきれいです。

レイアウト(20分): 直観のままにぱぱっと。

雑念(10時間):3k Worldの価値に対する疑念の払拭

総製作時間

70.5時間

うち、雑念31時間(44%)となりました。

好きで作っているというより、価値になると信じて作っているので、価値への不安が時間に表れています。楽しいこともありますが、今は楽しさ<価値の創造です。自分を信じて作り続けるしかないです。

ちなみに、撮影や動画編集、記事制作、各SNSへの投稿といったものも含めると総時間は約78時間になりました。

削るべきところは削って時間を作り、その時間を作品作りに費やせれば理想的です。

■ 今回の「ミス」と「学び」

スピード重視だからこそ見えてきた、次回の改善点です。

❌ 失敗点

  1. 橋の設置: 固まる前にちゃんと橋脚が入る穴を作っておくべきでした。狭いとあとから無理やりねじこむことになり、ゆがみます。また、完成後すぐにクリアケースで密閉すると、粘土から蒸発した水分をふんだんに吸収した橋がぐにゃっと曲がり、予期せず別ジャンルのアート作品になってしまいます。
  2. 川幅の拡張: これも粘土が固まる前にやるべき作業です。後から削ったり押し広げるのは大変なので。
  3. 架線柱の準備:架線柱に電線を通して緻密なジオラマにする予定でしたが、柱を設置する足場のモデリングが必要でした。ただ、それもすごく時間がかかりそうなので一体成型が理想です。

⭕ 成功点

  1. ダイソー粘土の配合: 「サンド」と「グレー」を混ぜると、塗装なしでもかなり良い感じの岩肌になります。下地として優秀です。
  2. 背景画の質: AIが描いた絵をエプソンの八千円のプリンターで印刷しました。自分で描くよりずっと早くてきれいでした。今後自分で描くことはもうないでしょう…。
  3. スピードの魔力: 1日で塗装からフォーリッジまで進む疾走感は楽しいです。各工程に熟練すれば「小さくて簡単なものなら1日で完成する」ようになるかもしれません。

■ 使用材料一覧

機材・ツール

  • 3Dプリンター: Elegoo saturn 3 ultra
  • プリンター: EPSON EW-456a
  • レーザー彫刻機:atomstack p1 (ネームプレートのマーキングに使用)

素材

  • レジン: NOVA3D 水洗いレジン(2年前購入、開封後4か月)
  • 粘土: ダイソー ジオラマ粘土(サンド、グレー)
  • 下地・地形: とのこ(目止め用)、シーナリープラスター→なくても変わりません。
  • 塗料: アクリル絵の具各色と、スーパーカッパー(ラッカー)
  • 緑化: パウダー、フォーリッジ
  • その他: プラケース(ベース用)、各種接着剤、薄い木の板、黒い厚紙

■ 編集後記(メンタル管理について)

今回の最大の敵は「自分の雑念」でした。 土曜の夜にケーキを食べ、夜更かしをしたことで日曜の能率が低下。さらに、作業中も株価(2244、仮想通貨)やクレカ積立の設定、将来への不安、他人との比較などで頭がいっぱいになり、作業の手が止まること数知れず。 年明けのころ、今年は「株価を見ない」と誓ったはずが、呼吸をするようにチャートを確認してしまう自分のブレブレ加減には呆れるばかりです。

しかし、そんな雑念まみれの「クソ手抜き工事」でも、完成したジオラマはちゃんとジオラマとして成立しており、Geminiに作ってもらった神背景画と合わせるとそれなりに見えるものになりました。

「完璧を目指して手が止まるより、雑でも完成させる」 その先に、確かな達成感と、ほんの少しの自信が得られた冬の制作でした。

↓クリアケースに付着した粘性の物質を拭いていたら永久に曇った感じになりました。寒そう。

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