【制作記】ボトルシップとコーヒー農園とストラクチャーのなる木 #5

#5 エチオピアコーヒー:ただ歩くのをやめ、目的地へ向かうために

「自分の好きなことで、生きていく。」

ジオラマ作りを対価としてお金を得る「事業」として本格化させようとしている。しかし、それは決して簡単なことではないと、最近ひしひしと感じ始めている。エチオピアコーヒーの強い酸味と苦味のように、現実の味は複雑だーーー。

極小の海を閉じ込める「ボトルシップ」

小さなコルク瓶の中に、さらに小さな船を浮かべるボトルシップ作り。 今回、海の表現にはダイソーの水色UVレジンを使用してみました。これが想像以上に透明感があり、美しい水面を演出してくれます。そして、極小の帆の素材に選んだのは、書道で使う「半紙」です。薄さと独特の質感が、このスケール感に絶妙にマッチしました。

ただ、思い通りにいかないこともあります。 白波カラーを使ってリアルな波を描こうと試みたのですが……ボトルが小さすぎて全く筆が入りませんでした。一つだけ波を描いてみて、「あ、これは無理だ」と潔く断念。 苦しい作業を無理に続けるよりも、今のスケールで一番美しく見える引き算の選択をすること。

窓の向こうの箱庭「コーヒー農園」

もう一つの作品は、海外の通販サイトで見つけたプラスチック窓付きの茶色い小箱を活用した箱庭です。これが、小さな風景を切り取るのに本当にちょうどいいスペースでした。

背景に雄大な山の写真を配置し、底面には数種類のグリーンパウダーを重ねて地形を作布していきます。ピンセットの先で少しずつ色味や立体感を調整していく作業。 箱の窓から覗き込むと、遠くの山脈と手前に広がる緑のコントラストが浮かび上がり、まるで本物の風景の一部を切り取ってきたかのような錯覚に陥ります。

ちぎって使える?「ストラクチャーのなる木」

そして、小さな瓶に詰められた赤い構造物。 実はこれ、建物や乗り物がひとつのランナーに繋がっていて「ちぎって使える」という、実用性も兼ねた試作品です。そのまま小瓶に入れて飾っても、不思議な標本のようで面白いインテリアになります。

完璧でなくても、まずは形にする楽しさ

「質」を高めるための試行錯誤は続きますが、頭で考えすぎる前に、まずは手を動かしてみる。100均の素材や身近な紙を使い、時には「波を描かない」という選択をしながら、楽しく制作を進めることができました。

透明な小瓶や小さな箱の中に生まれたこの景色たちが、見てくれた方の日常にちょっとした驚きやワクワクを届けられたら嬉しいです。 3K WORLDの新しい作品たち、ぜひ動画でもその「空気」を感じてみてください。

↑とりあえず作ってみた試作品。建物や車が木から生えている。赤に塗ってしまったため汎用性が低そう。

まずはゼロから「0.1」を生み出す

今回得た最大の教訓は「作業に入る前に、進む方向を決めること」の重要性です。

何をすればいいか分からない状況は、時間を最も浪費します。真っ白な予定表を前にフリーズするのと同じです。しかし、軽い気持ちでホワイトボードに構想を描き始めると、脳が自然と制作モードに切り替わるのを感じました。

ふと気づいたのは、私は「構想や戦略を練る」のが大好きということです。まず好きな作業から始めて、それからとんとん拍子でおわりました。

手を動かすことも大事ですが、歩む方向が正しければ、より少ない歩数で目的地に辿り着けます。そう思って、アイデアやコンセプトを練ることも楽しんでいければいいなと思います。

苦痛を減らし、価値を最大化する

これまでとこれからのジオラマ制作「3K WORLD」の指針は以下の通り。

  • 楽しむことを最優先にする 辛いと思う作業は極力やらず、やりたいことだけをやる。モチベーションを捻り出さなければいけない工程は、隙間時間で終わらせるか、やらない。
  • 「質」への探求 ただ「数」をこなすだけの継続は、目的のない散歩と同じだ。購買者と制作者両面の目線に立ち、楽に・楽しく作れて、かつ出来栄えが良くなる方法を模索していきたい。

↑Gemini生成の雄大な背景画。

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